司法書士という仕事は、書類作成がとにかく多い仕事です。
登記申請の依頼を受ければ、まずはヒアリングを行い、その内容をもとに記録や申請書類を作成します。必要に応じてお客様に説明書やご案内文を郵送したり、受取証や委任状を用意したり……気づけば、毎日何かしらの「書面」を作成しているのが実情です。
正直なところ、書面作成業者なんじゃないか?と思うこともあるほどです。
手書きをなくしたい理由
そんな書類中心の毎日の中で、最近特に意識しているのが「手書きを減らすこと」です。
私自身、もともとは左利きなのですが、文字を書くのは右手です。そのせいか、あまり字が上手とは言えず、学生時代の習字の授業は本当に苦手でした。
書類に手書きが必要な場面もありますが、できる限りパソコンで作成したいと思っています。理由はシンプルで、「効率が良いから」です。そして何より「間違いを減らせるから」。
手作業や手書きが多いと、どうしてもミスの可能性が高くなります。ミスはお客様に迷惑がかかることもあるため、少しでも防ぎたいという気持ちが常にあります。
Excelマクロで業務効率化ツールを自作
そこで、最近は業務効率化のために Excelのマクロ(VBA) を使って、さまざまなツールを自作しています。
たとえば、お客様の情報を一度入力すれば、そこから自動で請求書・預り証・登記委任状などが一括で作成される仕組み。ボタンを1つ押すだけで、必要な書類が自動的にWordで生成される。これが本当に便利で、感動ものです。
当初はGAS(Google Apps Script)を使ってクラウドベースで作ろうかとも思ったのですが、個人情報を扱うことも多いため、クラウド保存には慎重にならざるを得ません。そういった理由から、今はExcelベースで完結する仕組みを採用しています。
まだまだ道半ば
現時点でもかなりの部分で「理想の業務フロー」に近づいてきましたが、まだまだ改善の余地はあります。
「この書類、もっと簡単に作れないかな?」
「ここにも自動入力を取り入れたい」
そんなことを考えながら、日々、改良と実験を繰り返しています。
司法書士という仕事は、専門的な判断力や丁寧な対応ももちろん大切ですが、こうした“裏方の仕組みづくり”も、実はお客様にとっての「安心」につながっていると思っています。
これからも、「どうすればもっとスムーズに、もっと正確に仕事ができるか」を考えながら、効率化への取り組みを続けていきたいと思います。