「3週間くらいで終わるだろう」──僕はそう思っていた
司法書士として最初に取り組んだ自宅の抵当権抹消登記。
電子申請も済ませ、あとは完了を待つだけ。僕はそう思っていました。
3月中旬に申請したのだが、最初登記完了日を見たときは、4月3日とその時は記憶していた。
ところが。
完了予定日と思っていた4月3日を過ぎても、登記完了の通知が来ない。
電話で問い合わせると「4月9日になります」と言われた。
そして、4月9日になった。
しかし、一向に登記が完了しない…。
法務局の「登記完了予定日」欄には、あくまで“予定”とあるのは知っていましたが、それでも焦るものは焦ります。
焦って法務局に問い合わせると…「前の登記がまだです」
不安になって、僕は法務局に電話で問い合わせました。
すると、職員の方からはこう返ってきました。
「現在、前の方の登記がまだ完了していないため、お待ちいただいている状態です。」
ああ、なるほど。
申請が詰まっているのは僕のせいじゃない。だけど、待つしかないのか……。
しばらく様子を見ることにしました。
念のため申請書を再確認。気になる点があり、補正を申し出る
ただ、気になる点が一つありました。
自分の登記申請書を見直すと、少し表記に不正確なところがあったのです。
補正指示が出るほどの内容ではないかもしれない。
でも、**「できる限り完璧に仕上げたい」**という気持ちがありました。
僕は法務局にもう一度電話をかけ、
「この点について事前に補正させていただけないでしょうか」と相談。
すると、職員の方がとても親切に対応してくださり、任意の補正を受け付けていただけることになりました。
こうして、より納得のいく内容で申請を整えることができたのです。
そしてついに、登記完了──安堵の瞬間
翌日。
夕方に申請用総合ソフトを立ち上げてステータスを確認すると、登記が完了したことが分かりました。
正直、ホッとしました。
これでようやく、司法書士として初めての登記申請が終わったのです。
でも……安心したのも束の間。
一つだけ気になることが残っていました。
レターパックが届かない。還付書類、どうなる…!?
今回の登記では、原本還付書類を法務局から返送してもらう必要がありました。
でも、申請用総合ソフトの操作にまだ慣れていなかった僕は、申請書に還付書類を事務所に送付してもらう旨を書くのを忘れていました。
レターパックプラスを郵便局で出す前に、その事に気がついた僕は、「還付先は事務所宛でお願いします」と他の書類に明記し、赤のレターパックプラスを同封して送付していたのです。
「これでいいはずだけど、もし“記載ミスで留め置き”なんてことになったら……?」
一抹の不安を抱えながら、おそらく書類が戻ると思われるその日を待っていました。
が、レターパックは届かない。
法務局に電話──まさかの誤解と“ヒヤリ”
ついにしびれを切らした僕は、法務局に電話。
「還付書類についてお伺いしたいのですが……」
しかし、応対してくれた女性職員の方に、少し誤解されてしまいました。
「登記完了後に還付請求することはできませんので…」
一瞬、ゾッとしました。
「……司法書士ですか?」
と問われ、「はい、司法書士です」と答えると、
「では統括におつなぎしますので」と言われて保留。
内心、焦りまくっていました。
「もし、僕が“登記完了後に還付請求をした悪質な司法書士”と誤解されたら…」
「まさか、この1件目で懲戒なんてことになったらどうしよう……!」

幸い、統括の方は親切だった。そして…
結果として、統括の方はとても丁寧に対応してくださいました。
「本日中に還付書類を送りますね」との返答。
そして、翌日には無事にレターパックで還付書類が返送されてきました。
初めての抵当権抹消登記、完了。
こうして、僕の司法書士としての第1号案件となった、
自宅の抵当権抹消登記は、ついに完了を迎えました。
- 完了まで約1か月
- 任意の補正対応
- 原本還付の不安と問い合わせ
- そして、“誤解されるかも”という冷や汗
最後までスムーズとはいきませんでしたが、
この経験を通じて、僕は一つ強くなれた気がします。