相続登記の義務化について

2024年4月から始まった相続登記義務化とは?

2024年4月1日から、相続により不動産を取得した場合、相続登記を行うことが法律で義務付けられました。

https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000275.html(東京法務局のサイトです)

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なぜ相続登記の義務化が必要なのか?

所有者不明土地問題の解消

今までは土地を相続しても相続登記をする義務がありませんでした。

その結果、日本では相続が発生しても登記手続きが行われず、所有者が不明な土地が増加することになりました。

このような土地は、有効活用が難しく、地域の活性化の妨げになるだけでなく、災害時の対応やインフラ整備にも支障をきたす可能性があります。

相続登記の義務化は、こうした問題の解決に大きく貢献すると期待されています。

不動産取引の円滑化

不動産の売買や贈与など、不動産に関する取引を行う際には、その不動産の所有者が誰であるかを正確に把握する必要があります。

相続登記がされていない場合、所有者の確認に時間がかかり、不動産を売却するときに必要以上に時間がかかったり、何らかのトラブルに発展したりすることがあります。

相続登記の義務化により、不動産の所有者が誰であるのかが明らかになります。

その結果、不動産取引の透明性が高まり、安全かつ円滑な取引が可能になります。

相続登記を怠るとどうなるのか?

相続登記を怠った場合に生じる不利益としては以下のものがあげられます。

  • 過料の処分: 正当な理由なく相続登記を行わない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります(不動産登記法第164条第1項)
  • 不動産の売却や贈与が困難になる: 相続登記がされていない不動産は、所有者の確認が難しいため、売却や贈与が困難になる場合があります。
  • 相続に関するトラブルの原因となる: 相続人が複数いる場合、相続登記がされていないと、相続人同士で遺産分割に関するトラブルが発生する可能性があります。

相続登記を行う際に注意すべき点

相続登記を行う際に注意すべき点をいくつか挙げておきます。

  • 期限: 相続開始を知った日から3年以内に相続登記を行う必要があります。
  • 必要な書類: 戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書、不動産登記簿謄本など、様々な書類が必要になります。
  • 費用: 登記費用など、一定の費用がかかります。
  • 相続放棄について:相続登記ではありませんが、相続放棄をする場合には3か月の期間制限があることにも注意が必要です

    第915条【相続の承認又は放棄をすべき期間】
    ⓵ 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

    ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

まとめ

今回は相続登記義務化について書かせていただけました。

これからも、司法書士試験で取得した知識を社会に還元できるようにいろいろ記載していきたいと思います。

なお、私は現在司法書士ではありませんので、相談などは司法書士などの専門家をご利用ください。

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