【司法書士が解説】公正証書遺言とは?作成方法やメリット・注意点

以前、自筆証書遺言と公正証書遺言を比較した記事を書きました。

その中で、私は公正証書遺言をお勧めしました。

公正証書遺言は、自分の財産を誰に、どのように引き継ぐのかを明確に示す大切な手続きです。

遺言を残すことで、家族間のトラブルを防ぎ、相続手続きもスムーズになります。

特に公正証書遺言は、公証人が作成するため、形式や内容の不備が少なく、非常に信頼性が高い方法です。

この記事では、初心者の方にも分かりやすく、公正証書遺言の作成方法、必要な費用、注意点について解説します。

東京都文京区湯島にある当事務所では、東京都23区、千葉県、神奈川県、埼玉県の一部エリアで公正証書遺言のサポートを行っています。

目次

公正証書遺言とは?

公正証書遺言とは、公証役場で公証人が作成する遺言書のことです。

遺言者が遺言の内容を口頭で伝え、それを公証人が文章化し、証人2人以上の立会いのもと、遺言者と証人が署名・押印することで作成されます。

原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの心配がありません。

公正証書遺言の作成方法

公正証書遺言の作成手順は以下のとおりです。

1. 遺言内容の決定

遺言者は、誰にどの財産をどのように相続させるのかを明確に決めます。

弁護士や司法書士に相談しながら、相続人の状況や遺留分の確認もしておくと安心です。

2. 証人の準備

証人は2名以上必要です。

しかし、証人や立会人になれない人(欠格者)もいるため、注意が必要です。

民法第974条では、以下の人は証人・立会人になれないと定められています。

1️⃣ 未成年者

未成年者(18歳未満)は、法律上の判断能力が不十分とされるため、証人や立会人になれません。

2️⃣ 推定相続人・受遺者、その配偶者・直系血族

以下の人も証人や立会人にはなれません。

  • 推定相続人:遺言者が亡くなった場合に相続人となる人(例:子ども、配偶者など)
  • 受遺者:遺言で財産を受け取ることが決まっている人
  • これらの配偶者:推定相続人や受遺者の配偶者
  • 直系血族:遺言者の親、祖父母、子ども、孫など

➡️ 理由:利害関係がある人が証人になると、遺言内容に影響を与える可能性があるためです。

3️⃣ 公証人の関係者

以下の人も証人や立会人にはなれません。

  • 公証人の配偶者
  • 公証人の四親等内の親族(兄弟姉妹、甥・姪、いとこなど)
  • 公証人の書記:公証人の業務を補助する人
  • 公証人の使用人:公証人の仕事を手伝う従業員

➡️ 理由:公証人に近い関係者が関わると、公正な判断ができなくなる恐れがあるからです。

3. 公証役場での手続き

遺言者は公証役場で公証人に遺言内容を伝えます。

公証人が内容を確認し、証人2人の立会いのもと、遺言者・証人・公証人が署名・押印して完成します。

通常、公正証書遺言は公証役場で作成しますが、必要に応じて病院や自宅での作成も可能です。

4. 遺言書の保管

公正証書遺言は、原本・正本・謄本の3部が作成されます。

  • 原本:公証役場で保管
  • 正本・謄本:遺言者や相続人が保管

公正証書遺言の費用

公正証書遺言の作成には、以下の費用がかかります。

  • 公証人の手数料:遺産の額に応じて決まります(例:5,000万円の場合、約43,000円〜)。
    https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow02/2-q13
  • 証人への謝礼:証人への報酬は1人あたり5,000円〜10,000円程度が相場です。
  • 専門家への依頼費用:司法書士や弁護士への報酬も加算されます。

公正証書遺言の注意点と有効性

公正証書遺言には以下のような注意点があります。

1. 遺言能力の確認

公正証書遺言は有効性が高いですが、遺言者に遺言能力がない場合、無効と判断される可能性があります(民法963条)。

ちなみに、遺言能力とは、遺言の内容を理解し、判断できる能力のことです。

認知症などで判断能力が低下している場合、後に無効を主張されるリスクがあるため、医師の診断書を添付しておくと安心です。

2. 遺留分の侵害

遺言内容が相続人の遺留分(最低限の取り分)を侵害している場合、相続人から遺留分侵害額請求が行われる可能性があります。

相続トラブルを避けるためにも、遺留分の確認は重要です。


公正証書遺言を作成するメリット

1. 無効リスクが低い

専門家である公証人が関与するため、形式不備や誤記の心配がありません。

2. 紛失・改ざんの防止

原本は公証役場で保管されるため、安全性が高いです。

3. 相続手続きがスムーズ

遺言の内容が明確であるため、相続手続きが迅速に行えます。

まとめ

公正証書遺言は、相続トラブルを防ぐための最も信頼性の高い遺言方法です。

しかし、遺言能力の確認や遺留分の配慮が必要であり、専門家のサポートを受けることをおすすめします。


東京都文京区湯島にある当事務所では、東京都23区、千葉県、神奈川県、埼玉県の一部エリアで公正証書遺言の作成サポートを行っています。

相続対策でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

📞 お問い合わせはこちら

113-0034

東京都文京区湯島四丁目6番12号B1503

栗栖司法書士行政書士事務所

電話番号03-3815-7828

メールアドレス kurisu.yushima@gmail.com

なお当事務所は予約制です。事前に電話かメールでの予約をお願いします。

目次