相続登記を長期間放置するとどうなるのか?

こんにちは。栗栖司法書士行政書士事務所の栗栖英俊です。

今回は「相続登記を長期間しないでいるとどうなるのか?」というテーマでお話しします。

目次

◆ 相続登記を放置するとどうなる?

不動産を相続した場合、本来はできるだけ早く相続登記をすることが望ましいです。

しかし、「とりあえずそのままでいいか」と放置してしまうケースは少なくありません。

そのまま年月が経つと、相続人が亡くなり、さらに次の世代へと相続が発生します。

こうして相続登記をしないまま何代にもわたって時間が経過すると、相続人の数が膨大になるのです。

◆ 相続人が多くなるとどうなる?

相続登記をするには、まず「相続人を確定する」必要があります。

兄弟くらいまでなら連絡を取りやすいですが、甥・姪、さらにその下の世代になると、

「連絡先が分からない」「そもそも会ったことがない」ということも珍しくありません。

戸籍の附票などを使って住所を調べることは可能ですが、手紙を送っても返事が来ないケースも多いです。

また、返答があっても、遺産分割協議がスムーズに進むとは限りません。

特に、海外在住の相続人がいる場合は、やり取りにも時間がかかります。

つまり、「相続人が判明している=すぐに登記ができる」というわけではないのです。

よくテレビや新聞などでは、「相続人が100人以上」などというのがありますよね。

確かに、そこまで行くと一人の司法書士の力ではどうにもなりません。大勢の方に助けてもらう必要があるでしょう。

でも、15,6人の相続人の場合でも、遺産分割協議をまとめて相続登記をするにはかなり大変だというのが本当のところです。

◆ 古い土地に多い「抵当権付き」のケース

長年放置されている土地の中には、古い抵当権(担保権)が設定されたままになっていることもあります。

この場合、抵当権を抹消しないと、土地を売却したり寄付したりすることができません。

「昔の抵当権なんて金額も小さいし、供託でなんとかなるのでは?」と思われるかもしれませんが、供託をするにも、抵当権者の相続人を探す必要があります。

裁判をして時効を援用する場合も同じです。

この作業がまた大変なんです…。

◆ 自分でやるのは大変!司法書士に頼んでも時間はかかる

こうした登記を自分でやろうとすると、何代にもわたる相続を整理しなければならず、非常に手間がかかります。

仕事をしながら進める場合、数年かかることも珍しくありません。

「じゃあ司法書士に頼めばいい」と思われるでしょう。

もちろん、それは間違いではありません。

しかし、司法書士が関与してもすぐに終わるとは限りません。

戸籍をすべて集めるだけでも、1か月以上かかることがあります。

また、司法書士も専門職として仕事をしているため、報酬が発生します。

相続人への連絡に時間がかかる場合や、反応がない場合などは、さらに追加の手間や費用がかかることもあります。

「そんなに請求しなくても…」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、私たちも時間をかけて慎重に調査・連絡・書類作成を行っており、どうしても通常の相続登記より費用が高くなる傾向にあります。

◆ 放置されている土地は「広い土地」「田舎の土地」とは限らない

長期間相続登記がされていない土地というと、「田舎の広い土地」をイメージされるかもしれません。

しかし、実際には都市部の小さな土地でも珍しくありません。

当事務所では、依頼者の方に必要以上の負担をかけないように、できる限り良心的な価格設定を行っています。

それでも、手続きの複雑さによっては、どうしても通常より高額になる場合があります。

◆ それでも、この仕事は「面白い」

「そんな大変な仕事、嫌じゃないの?」と聞かれることがあります。

実は、そうでもありません。

戸籍をたどり、つながりを探し出す作業は、まるで推理小説を読み解くような面白さがあります。

◆ 相続登記でお困りの方へ

もし、「長期間放置してしまった土地がある」「最近不動産を相続したのだけど、どうすればいいのか分からない」という方がいらっしゃれば、ぜひ一度ご相談ください。

当事務所では、相談料は3,000円としていますが、その後正式にご依頼いただいた場合は、相談料は無料です。

また、Zoomなどのオンライン相談にも対応しております。

お気軽にお問い合わせください。

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なお、相続に関する相談は無料です

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