「だまされた」と後悔しないために──終活と遺言書の本当の意味

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はじめに:葬儀をめぐる“思わぬトラブル”

「だまされたとしか思えないんです。許したくない」
──母親の葬儀を終えた74歳の女性が、葬儀業者に対して抱いた怒りの言葉です。

https://digital.asahi.com/articles/ASTC51V55TC5ULLI009M.html?iref=comtop_7_01

チラシに「会員価格28万円」と書かれていた葬儀プランを申し込んだはずが、実際に提示されたのは最安でも78万円、最終的な見積もりは220万円
内訳も不明瞭なまま契約してしまったといいます。

近年、「終活」という言葉が広く使われるようになり、葬儀や遺言、遺品整理などを含めた「人生の締めくくり」を考える人が増えました。
しかし同時に、“終活”を利用した悪質なビジネスも少なくありません。

終活とは「死の準備」ではなく「生き方の整理」

「終活」と聞くと、「そろそろ終わりの準備をする」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし本来の終活とは、残りの人生を安心して過ごすための前向きな活動です。

たとえばこんなことが含まれます。

  • 預金口座や保険などの財産の整理
  • 不要なものを減らす遺品の整理
  • 医療や介護についての希望を家族に伝える
  • 遺言書を作成しておく

つまり終活とは、残された家族が困らないように準備を整えるだけでなく、
自分自身がこれからをどう生きるかを見つめ直す行為でもあるのです。

財産が少ない人ほど「もめやすい」という現実

「うちは大した財産がないから、遺言書なんて必要ない」
──そうおっしゃる方は少なくありません。

しかし、実務の現場では財産が少ない方ほど相続でもめるケースが多いのが実情です。

「金持ち喧嘩せず」という言葉には、ある意味で真実があります。
財産が少ない場合、たとえば自宅一つしかないと、「誰が住むのか」「売るのか」「どう分けるのか」で話し合いが難航します。
金額の多寡よりも、気持ちの問題で争いになることが多いのです。

だからこそ、生前に自分の意思を明確に残すことが大切です。

悪質な「終活ビジネス」に注意

高齢化とともに、葬儀や遺品整理、相続支援をうたう業者が増えました。
その中には誠実な事業者も多い一方で、
今回のように不明瞭な料金設定や強引な契約を迫る業者も存在します。

葬儀や相続は、心身ともに疲れたときに判断を迫られるもの。
冷静な判断ができず、**「気づいたら契約していた」**というケースも少なくありません。

一度契約や支払いをしてしまうと、
実際のところお金を取り戻すのは非常に困難です。

トラブルを防ぐためにできること

こうしたトラブルを防ぐには、生前の準備が何より重要です。

  • 葬儀をどこに依頼するか、どのような形を希望するかをあらかじめ決めておく
  • 家族と話し合っておく
  • そして、自分の想いを「遺言書」にして残す

遺言書があれば、財産の分け方や葬儀の希望、供養の方法なども明確に残せます。
遺言は**“相続の指示書”であると同時に、“家族への最後のメッセージ”**でもあります。

栗栖司法書士行政書士事務所のサポート

当事務所では、遺言書の作成を通じた終活支援を行っています。

  • 公正証書遺言・自筆証書遺言の違いの説明
  • 家族構成や財産内容に応じた文案のご提案
  • 遺言執行者の指定に関するご相談
  • 相続登記など、死後の手続き全般のサポート

「何から始めたらいいか分からない」という方も大丈夫です。
ご本人のご希望やご家族の状況を伺いながら、無理のない形で終活をお手伝いします。

まとめ:終活は「家族のためのやさしさ」

終活の本質は、“死の準備”ではなく“家族への思いやり”です。
残された人たちが悲しみの中で困らないように──
そして、自分自身が安心して最期まで生きるために──
今、少しずつ準備を始めてみませんか。

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なお、相続に関する相談は無料です

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